公演・イベント情報

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第28回 高槻明月能「土蜘蛛」

公演・イベント概要

日時
2025年11月20日(木)19:00 開演
会場
北館 中ホール(全席指定)

チケット・応募情報

料金

一般4,500円
友の会4,000円
友の会グリーン3,500円
25才以下1,000円

チケット発売日・応募開始日

●8月6日(水)
友の会 web/10:00~

●8月14日(木)
友の会 窓口・ネット会員/10:00~
友の会 電話/14:00~

●8月20日(水)
一般 web 窓口/10:00~
一般 電話/14:00~

お問い合わせ

高槻城公園芸術文化劇場
072‑671‑9999(10:00~17:00)※月曜休館(祝日をのぞく)

仕舞「胡蝶」
今年の高槻明月能は、人間でないもの、つまり、蝶や蜘蛛の精、動物が登場する曲が揃いました。古来、日本人は万物に神や精霊が宿ると考えていました。そういう思想が反映した能といえるかもしれません。仕舞「胡蝶」は、胡蝶の精が主人公の同名能の一部を、能楽師が能面や装束をつけず謡と舞のみで勤める奏演形式です。早春に咲く梅の花に縁のないことを嘆く胡蝶の精が仏の力で梅の花に出会い、喜びの舞を舞うというファンタジックな曲。観世流シテ方、片山九郎右衛門が可憐で気品に満ちた舞を見せてくれるでしょう。

狂言「隠狸」
「隠狸」に出てくる動物は「狸」です。といっても、生きている狸ではありません。大きな尻尾の狸のぬいぐるみが登場するユーモラスな作品です。主人に内緒で狸を捕っては市場で売ってもうけていた太郎冠者。噂を聞いた主人は太郎冠者に狸汁にする狸を買ってくるよう命じます。太郎冠者は昨夜捕った大狸を売ってしまおうと、こっそりかついで市場に出かけると、そこにいたのは主人でーという展開です。狸を隠そうとする太郎冠者の慌てぶりや、主人と太郎冠者の虚々実々のやりとりも見どころで、「兎」「鵜飼」などの小舞も挿入され、笑いのなかに風趣が感じられる狂言です。野村萬斎の太郎冠者、野村太一郎の主人という配役も新鮮です。

能「土蜘蛛 入違之伝 サゝカニ」
「土蜘蛛」は劇的でスペクタクルなおもしろさのある人気曲です。主人公(シテ)は恐ろしい土蜘蛛の精。病で臥せっている源頼光の枕元に怪しげな僧が現れ、蜘蛛の糸を投げかけます。頼光は斬りつけますが、僧は姿を消してしまいます。駆け付けてきた独武者は土蜘蛛退治のために葛城山に向かいます。すると塚の中から土蜘蛛の精が現れ、一行に無数の糸を投げかけ襲いかかるのです。土蜘蛛は大和朝廷に服属しなかった先住民を表しているといわれています。一方、頼光は平安時代の実在の武将で、鬼退治をしたことで有名です。本作の見どころはなんといっても、土蜘蛛の精が繰り返し投げる蜘蛛の糸でしょう。放物線を描く大量の白く細い糸は観客の目を奪います。今回は小書き(特殊演出)に「入違之伝」と「サゝカニ」がつきます。「入違之伝」は、頼光に斬られたシテが後見座に座り、追ってくる頼光をやり過ごしますが、今度は幕から走り込んできた独武者と鉢合わせしてーという演出です。「サゝカニ」は間狂言の小書きで、蟹の精に扮した狂言方二人の姿が愛らしく飄逸です。前シテの僧、後シテの土蜘蛛の精を片山九郎右衛門が勤め、頼光に分林道治、独武者に福王知登、胡蝶に橋本忠樹、間狂言を野村裕基と中村修一が勤めます。

※文中の敬称は略させていただきました。(文/亀岡典子)

その他

注意事項

・未就学児の入場はご遠慮ください。
・チケット完売の場合、当日券は販売しません。
・団体割引(一般10枚以上)については、高槻城公園芸術文化劇場まで。
・車椅子席/補助犬の同伴をご希望の方は、窓口・電話にてお問合せください。